毎日のらくがきや作品を中心に掲載中。
KADOKAWA「みずうみの妻たち」上・下(林真理子 著/装幀 大武尚貴 )
2018.10.13 Saturday
KADOKAWAさんから発行された文庫本、
「みずうみの妻たち」上下巻の
表紙イラストレーションを担当させて頂きました。
こちらは90年代に新聞掲載された林真理子さんの幻の不倫小説で、
この度初めて書籍化されたものとなります。
今回は、以前描いたイラストレーションを
使用して頂いたのですが、
装丁の文字や色み・バランスが
やや強めな印象で組み合わされていて、
バブル期の雰囲気を色濃く感じるストーリーに
沿った装幀になっています。(と、思います。)
これもひとえに、
装幀家さんのお力があってこそで、
また、こちらの作品と引き合わせて下さった
編集者さんをはじめとするご縁のお陰、
…ということで本当に有り難く思っています。
“不倫小説”ということから、
ドキドキしながら読ませて頂いたのですが、
90年代初頭、まだ携帯電話が一般的に普及する前の
固定電話でのやりとりが新鮮だったり、
子どもの頃に嗅ぎ取っていた
(バブル期はちょうど小学生でした)
あの時代の大人の男女の強気な恋愛観を
再度、感じさせてもらったりと、
日常の自分では知り得ない感覚を
小説を通じて楽しむことができ、
非常に興味深かったです。
同年代の主人公とは
女性としての艶っぽさは比べ物にはなりませんが、
年齢をいくつ重ねても、
相手の言葉ひとつに振り回されたり、
何気ない一挙一動からその意味や本心を掴もうとして
感情を揺り動かす様子は共感ができて、
可愛らしく思いました。
現在、
書店の文庫本やWEB上にて
展開、販売されておりますので
どうぞ宜しくお願いいたします。
COMMENT