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絵について
2017.01.11 Wednesday
2107年が始まって11日。
今年はどんな一年になるだろう。
今年はどんな一年にしようかな。
定期的に考える絵との向き合い方。
(以下、文章がとても長くなります。注意!)
私にとっての絵は掛け値のないもの。
子どもの頃からずっと
誰のためでも、何のためでもなく描いてきました。
あえて言うなら、
自分の言葉にできない感情を吐き出すための手段でした。
その自覚があったからこそ、一度も「絵を仕事にしよう」とは
考えたことはありませんでした。
人からの評価も気にしたこともなく、
外側からの要因に振り回されることのない
自分だけのものでした。
20歳の時に
人生を白紙に戻されるように感じる大きな出来事があって
ご飯も食べれず、眠ることもできずに過ごす中、
ただただ漠然と「絵が描きたい」と思いました。
精神的に不安定な中、悲しい事実を忘れられたのは
絵を描いている時だけでした。
当時、通っていた絵画教室で
自分自身を忘れるくらいに集中して
デッサンしていたことを思い出します。
悲しい出来事から一年後、ふと浮かんだ物語。
自分の経験を反映させたストーリーを
いつか形にして発表したいという想いが生まれました。
23歳の時に働いていた場所でその話をしたところ、
一度、今の力で表現してみるように勧められました。
その時に制作した作品は
一人にしか見せたことはありませんが、
「絵が下手過ぎて伝わらない。
伝えたいならどうすれば人に抵抗なく伝わるのか、
その力をつけた方が良い。」
との助言をいただきました。
その言葉を受けて、
落ち着きを取り戻した25歳の頃から
プロとして通用するような力をつけたい、と
イラストレーター青山塾という教室で
イラストレーションを学び始めました。
「人に見てもらうための絵」の勉強は
想像していたよりも難しくて、楽しいものでした。
30歳時にはデンマークへ半年間留学もしました。
グラフィックデザインを専攻しましたが
これはオマケみたいなもので、
留学は「海外で生活を含めて学ぶ」という
子どもの頃からの夢を叶えるためでした。
この留学はとても楽しく、自由で幸せな経験となりました。
この時にも、コミュニケーションを取る手段として
絵にはたくさん助けられました。
それから兄の助けを受けて
31歳でイラストレーターとして本格的に活動を開始。
ここでも、
「プロになりたい」とか「イラストレーターになりたい」などという
職業に対する覚悟や憧れの気持ちはなく、ただただ
「絵が上手くなりたい、人に伝わる表現がしたい。」
その想いだけでした。
現在、
絵の仕事をさせていただく中で、
一番有り難いと感じるのは人との出会いです。
私の絵の表現の中にあるものを
上手に汲み取って生かしてくれる方々と
たくさん出会うことができたこと、
そして、お仕事を通じて
多くの人に絵を見ていただく過程で
自身の想いが昇華していくように感じられること、
感謝してもしきれないくらい幸せに思っています。
今でも私にとって絵を描くことは
掛け値のないもの。
その姿勢は仕事として正しいのか分かりません。
でも、それが自分にとって真実なら
大切にしていきたいです。
まだまだ迷うことばかりですが、
これからも絵を通じて
たくさんの歓びと幸せに出会えることを
願っています。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
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